Webサイトエンゲージメントを高める検索を構築する方法
Webサイトの検索エクスペリエンスが、閲覧者の満足度の決め手となることは少なくありません。どれほどわかりやすくて洗練された設計のWebサイトでも、エンドユーザーは求める製品やサービス、コンテンツ、情報を見つけるために頻繁に検索を使用します。というより、多くの閲覧者は検索バーに直行します。そこで表示される検索結果の質と、結果のカスタマイズや絞り込みを行うインターフェースの使いやすさは、顧客エンゲージメント、コンバージョン、ロイヤルティといった指標に大きく寄与する可能性を秘めています。
“十分使える”検索機能の多くが“いまひとつ”な理由
「ただの検索ボックスなのに、大げさだよ」とか、「検索ってそれほど重要じゃないよね…?」とお感じかもしれません。ところが実際、非常に重要です。
最近実施された調査において、Webサイト閲覧者の3分の1近くがはじめに検索機能を使用することが明らかになりました。また、顧客が優れたエクスペリエンスを求める製品やサービスに16%の追加費用を払う意向を持っていること、および、サイト内検索を使う閲覧者は購入に至る確率が2.5倍になることも判明しました。一方で顧客の3分の1は、不快なエクスペリエンスがあった場合に好きなブランドを支持しなくなると回答しています。
多くの顧客は、呼吸をするのと変わらないくらい自然にオンライン検索を使用します。同時に、そのエクスペリエンスに高い期待値を持つ傾向にあります。検索を利用した結果、お決まりの安定した機能性や、関連性の高い結果表示が提供されないと判断すれば、エンドユーザーはすぐにサイトから離脱してしまいます。顧客が期待する“リッチなエクスペリエンス”は、最小限でも次の要件を満たします。
- 誤入力対応 ― 送り仮名やスペルの問題、またはモバイルデバイスなど入力しにくい状況に対応し、確実に検索を動作させる。
- 自動入力(予測入力) ― クエリの入力中にあらかじめ用意された入力候補を提案することで、利便性を高める。
- 同義語 ― 入力された用語の同義性を判別し、関連性に優れた結果を取得しやすくする(例:「山」、「ピーク」、「頂点」のどれを入力しても検索できる)。
- フィルタリング/ファセッティング ― フィルターを使った絞り込みと並べ替え機能で、求める結果を的確にドリルダウンする。
- キュレーション ― 特定の検索結果をピン留めする、関連性スコアを加算する、または非表示にすることにより、エンドユーザーを望ましいコンテンツに誘導する。
変化する標的を把握し続ける
顧客、あるいはエンドユーザーの振る舞いや嗜好、選択は常に変化している一方、その検索の振る舞いを集合的に捉えた“宝箱”からは、傾向に関する貴重なインサイトが見つかる可能性があります。言い換えれば、検索におけるエンドユーザーの振る舞いを、示唆に富んだ分析に必要なデータとして扱うことが可能です。誰かが検索クエリを入力するということは、「この商品が欲しいので、見せてください」と言っているのと同じだからです。 検索から得たインサイトは、検索ソリューションを継続的に改良、進化させる目的のほか、新製品やサービス、コンテンツ表示の通知やガイダンスとして活用できます。
Elasticのソリューションを使えば、内蔵の分析ダッシュボードに加え、Kibanaに搭載された無限の可視化&分析ツールを利用することができます。
舞台裏のからくりと、その重要性
フロントエンドのユーザーエクスペリエンスにスポットライトを当てがちですが、卓越した検索を実現する真の立役者は、バックエンドと管理者のエクスペリエンスです。Elasticのソリューションとプロダクトは次の機能を備え、莫大なパワーとフレキシビリティを発揮します。
- Elasticsearch ― あらゆる業界にわたり、数千もの様々なユースケースを支えるコア検索テクノロジーです。無料かつオープンなバージョンのElasticsearchは、現在までに数百万のダウンロード数を記録しています。
- Webクローラー ― すべてのWebコンテンツをインデックス、同期し、検索可能な構造に変換する最も簡単な方法です。
- 適合率調整 ― シンプルなUIスライダーで手軽に適合率と再現性を調整し、範囲を広げたり、狭めたりすることで検索をより的確に実行します。APIを使って、機能に完全にアクセスすることもできます。
- 包括的なAPI群 ― 広範なエンドポイントデータを入手して、直感的かつ関連性に優れ、使いやすい検索エクスペリエンスを構築できます。