Elastic Cloudの料金の仕組み
Elasticの魅力は、以下のような多様なソリューションとユースケースで検索のパワーを活かすプラットフォームを使えることにあります。
- エンタープライズサーチ:Eコマース、サイト検索、カスタマーサポートなどの検索アプリケーション群
- オブザーバビリティ:ログ、メトリック、アプリケーショントレースを一元化し、異常検知と強力な根本原因分析を組み合わせたツール群
- セキュリティ:脅威ハンティングとインシデントレスポンス、マルウェア検知、セキュリティ分析、クラウドセキュリティ、エンドポイント保護、監視などに対応するツール群
Elastic Cloudの料金は、お客様がこれらのソリューションやユースケースでElasticを心おきなく使っていただけるように設定されています。
Elastic Cloudの料金体系には次のようなメリットがあります。
- 料金は使用したリソースについてのみ発生
- パフォーマンスとコストのバランスを取りながらスケールできる
- 課金対象は個々の製品やユースケースではなくプラットフォーム全体
料金は使ったリソースの分だけ
Elastic Cloudを使用するかセルフマネージドのElasticソフトウェアをデプロイするかを問わず、Elasticの費用は実際に使用した基盤リソースに基づく料金体系で算出されます。
データを格納、検索、分析、可視化するときも、ユースケースやデプロイモデルによる制約は一切ありません。料金は使ったデータ量についてのみ発生し、取り込み回数、ドキュメント数、エンドポイント数などのメトリックは関係しません。たとえば、Elasticをログ分析のために使う場合も、不正検知のために使う場合も、必要なレベルのElastic Stack容量を提供するために実際に使用したインフラストラクチャーリソースに基づいて料金が計算されます。これはつまり、データに対して適用するユースケースが多ければ多いほど、より大きな価値をElasticから引き出せるということでもあります。
Elasticでは、パブリッククラウドのメリットをもっと活用していただけるように、月額後払いでも年間クラウドクレジットでも、使用量に基づく請求モデルをElastic Cloudに採用しています。リソースベースの料金体系と使用量ベースの請求モデルを組み合わせることで、Elastic Cloudでは、使用したリソースについてのみ料金を払いつつ、Elasticを徐々にスケールすることができます。
Elastic Stackで処理するデータの量が増えれば、リソースの使用量も増えます。Elasticは、パフォーマンスとコストを最適化しつつ簡単にスケールできる機能の向上に力を注いでいます。
課金対象は個々の製品、ソリューション、ユースケースではなくプラットフォーム全体
ここが、Elasticのシンプルさと魅力的な料金体系の真価が発揮されるところです。データソースを追加するだけで、ユースケースを拡張できます。必要に応じていつでも、いくらでもデータソースを追加して、さまざまなアプリケーションやユースケースでElasticを使い続けることができます。柔軟性を高めるために複数のクラスターをデプロイすることもできます。Elastic SIEMを使ったアプリのログ調査も、もちろん可能です。インフラストラクチャーとアプリケーションの可用性を監視するために、収集したデータにサイトリライアビリティエンジニアがアクセスできるようにしたい場合も、思いのままです。どの場合でも、かかる費用はリソース使用量の増加分だけです。
Elasticとの契約に変更はありません。新しいソフトウェアの購入もインストールも不要です。チームで使い慣れたスタックを、そのまま使い続けることができます。これは、カスタム機械学習開発、地理空間検索、ビジネス分析など、さまざまなユースケースに適用されますので、ぜひお試しください。Elasticに問い合わせなくても使い始められます。容量の使い方は自由です。
まとめると、料金が発生するのは1つのSKU、つまりElastic Platformに対してのみです。それだけで検索のパワーを活かすElasticのソリューション群をあらゆるデータに適用できるようになります。
Elastic Cloudの料金の仕組み
Elastic Cloudの料金は基本的に、ユースケースに合ったElastic Stackの機能を実行するために使ったインフラストラクチャーリソースに基づいて決まります。
ユースケースに応じて、ストレージの最適化やコンピューティングの最適化など、さまざまなハードウェアプロファイルから選択できます。それぞれのハードウェアプロファイルで、仮想ストレージ、RAM、vCPUの組み合わせが異なります。お客様はハードウェアプロファイルに基づいて、Elastic Stackの構成要素に割り当てるリソース(RAM、vCPU、ディスク容量)のサイズを調整します。最終的に、使用した容量の総量に基づいてElastic Cloudの料金が請求されます。データ転送とストレージ(DTS)のコストについては、別途料金が発生します。
このことについて、もう少し詳しく説明しましょう。Elastic Cloudの料金は、以下の要素に基づいて決まります。
- ハードウェアプロファイル:たとえば、「Compute Optimized(コンピューティングの最適化)」プロファイルを選択すると、Elastic Stackは、検索負荷の高いユースケースでクエリをすばやく返せるように、処理能力の高いvCPUが提供される仮想ハードウェア上にデプロイされます。ハードウェアプロファイルについて詳しくは、こちらをご覧ください。
- Elastic Stackの機能を実行するために使用されるインフラストラクチャーリソース。Elastic Stackは次の要素で構成されます。
- データ操作、インデックス、検索、アグリゲーションで使われるElasticsearchノード。これらのノードがリソースの大半を使用し、スケールを行う主な理由になります。
- これに比べてリソース使用量が少ないコンポーネントには、次のようなものがあります。
- 可視化に使われるKibanaインスタンス
- データをElastic Stackに接続する統合サーバーインスタンス
- エンタープライズサーチインスタンスなど、その他のコンポーネント
データへのアクセス頻度とデータの保持期間は、お客様が決定します。パフォーマンスとコスト削減のバランスを規定するデータティアを選ぶのも、お客様です。これらの要素によって、基盤となるストレージインフラストラクチャーが決まり、それがストレージコストに反映されます(データティアを使ったコストとパフォーマンスのバランス調整については、こちらとこちらをご覧ください)。
- データ転送とストレージ(DTS)のコストには、次の要素が含まれます。
- データ転送コスト。これには、クラスターに対するデータの入出力や、クラスター内のノード間でのデータ転送が含まれます。デプロイに接続されたクラウドサービスプロバイダーのデータ転送料金は、お客様の負担になります。通常、クラウドプロバイダーとの契約には、ベースのデプロイに一定のデータ転送量が含まれていて、お客様の多くは基準使用量の範囲内に収まり、追加料金は発生していません。
- スナップショットストレージコスト。これには、クラウドストレージコストとストレージAPIリクエストのコストが含まれます。スナップショットストレージAPIリクエストのコストは、スナップショットの作成頻度とスナップショットを読み取るためのリクエスト回数によって異なります。
支出の予測精度を高めるために、小さく始めて月単位で増やしていく
お客様の多くは、Elastic Cloudの利用を、実際の使用量に基づいて後払いで支払う月額請求モデルから始めています。Elastic Cloudの使用量が増えたら、前払いのクラウドクレジットを利用し、固定の容量プールを通じてクラウド支出を管理することをお勧めします。このモデルでは大口購入の割引が受けられ、全体的な支出を予測可能な方法で管理できます。さらに、クラウドマーケットプレイスで購入すると、パブリッククラウドに対する既存の支出コミットメントを活用できます。
使い始める
Elastic Cloudでは、ユースケースも個々の製品も料金には連動していません。料金は使用したリソースに対してのみ発生します。Elasticは、シェルフウェアが発生しないリソースベースの料金体系が、最もお客様に喜ばれる料金モデルだと考えています。それが本当の意味でお客様ファーストのアプローチです。大規模なデータセットをミリ秒でクエリできる高性能のアプリケーションを構築したり、簡単にインフラストラクチャーやアプリケーションを監視したり、環境を安全に保つためにクラウドならではのスピードとスケールで脅威を防御、検知、対応したり、使い方は思いのままです。
最適な構成とそこから発生する料金は、実際のワークロードに基づいて決まりますので、まずは月額料金モデルでElastic Cloudの利用を開始し、ワークロードを十分にサポートできるリソースを構成して、それに関連するコストを把握することをお勧めします。
Elastic Cloudの利用は、無料トライアルに登録すれば始められます。または、Elastic営業担当に連絡して、ユースケースに合った最適な構成とそれに関連する料金を把握する支援を受けることもできます。