Elastic 8.3 ― あらゆる環境ですべてを検索、監視、保護

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世界屈指のプラットフォームと検索を活かすソリューション群の最新バージョン、Elastic 8.3を本日一般公開いたしました。

クラウドインフラの導入やクラウドネイティブアプリの開発と利用、クラウドベースのワークロードのデプロイと運用は継続的なトレンドです。クラウドファーストなニーズに応えるため、Elasticは継続的にElastic Search Platformを進化させています。

Elastic 8.3には、クラウドセキュリティポスチャーを向上させてクラウドのワークロードを保護するElastic Security for Cloudが搭載されています。デプロイからランタイムまでのあらゆるフェーズで、組織がクラウド環境を安全に保つことが可能になりました。

またユーザーは、Amazon CloudWatchやS3、Kinesis Data Streams、SQSをはじめ、一層広範な最新のクラウド環境に対応するElastic 8.3のクラウドネイティブな統合機能群を活用して、すぐれた可視性を確立することができます。

Elasticは、ハイブリッドクラウドのシナリオを含むクラウドファーストな環境のニーズに真摯に向き合っています。Elastic 8.3リリースより、ユーザーはオンプレミスとクラウドなど異なる環境のElasticsearchクラスター間でデータを一括検索、あるいは複製することができるようになりました。

具体的には、クラスター横断検索(CCS)とクラスター横断レプリケーション(CCR)の両機能で、Elastic Cloud、セルフマネージドのクラスター、Elastic Cloud Enterprise(ECE)、Elastic Cloud on Kubernetes(ECK)環境を横断するデータの一括検索と複製のサポートを開始しました。

社員やチームを重要なコンテンツにつなぐユースケースや、ミッションクリティカルなアプリとインフラを最適化する取り組み、あるいはデジタルエコシステムをサイバー脅威から保護する取り組みなど、Elastic 8.3はあらゆる場面でユーザーを新水準の成功へと導きます。

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Elasticセキュリティでクラウド環境を安全に保つ

組織がクラウドインフラとクラウドネイティブアプリを中心とするクラウドファーストモデルへ移行したことで、最新の攻撃面にも変化が生まれています。セキュリティリーダーやDevOpsリーダーは、目まぐるしく変遷する課題の中でも特にクラウドセキュリティが絶対的義務であることを認識しています。しかし現状では、クラウドの複雑性と閉鎖的なInfoSecツール群が生み出すちぐはぐなワークフローがクラウドセキュリティの大きな妨げとなっています。

Elastic 8.3リリースに登場した“Elastic Security for Cloud”は、業界ベンチマークを参照して各種ポリシーを評価し、推奨事項を実装してユーザーのクラウドセキュリティポスチャーを向上させる新しい機能です。このクラウドワークロード保護を使用して、組織はクラウドネイティブ、あるいはハイブリッドなワークロードのランタイムを狙う攻撃の防御策を講じることができます。

Elastic Security for Cloudにはbuild.securityおよびCmdを牽引してきたエキスパートの開発成果が組み込まれ、Elastic Security Labsの研究成果も反映されています。Elastic Security for Cloudを活用すると、デプロイからランタイムまでのあらゆるフェーズでクラウド環境を安全に保つことが可能になります。

Elasticが組織のクラウドインフラとアプリの保護を支援する手法について詳しくは、Elastic Security for Cloudブログ記事をご覧ください。

1クリックの統合機能群でクラウド、SaaS、ビッグデータに広範なオブザーバビリティを実現

Elasticは多種多様な最新の環境に、シンプルで効率的な可視性を構築する取り組みを続けています。Elastic 8.3より新たに、次のことができるようになりました。

  • Elastic Serverless Forwarderを用いた、CloudWatch、Kinesis Data Streams、S3、SQSを含むAmazonクラウドサービスからのログインジェストの効率化
  • 新登場のAWS Fargate統合機能を用いたAmazon ECSの監視
  • SalesforceとHadoop向けに新たにリリースされた設定不要のElastic統合機能群とNagios、Apache Spark、Spring Bootへの可視性強化を活用し、SaaSおよびビッグデータアプリのパフォーマンスを最適化
  • Elastic Agentsのスケジュール設定済みのメンテナンスに合わせたローリングアップグレード機能および、役立つタグベースのアクション適用機能(エージェントの大規模管理に対応)を活用した一元管理の簡易化

Elasticオブザーバビリティがクラウド、SaaS、ビッグデータ環境全体のオブザーバビリティを強化する仕組みについて詳しくは、Elasticオブザーバビリティ8.3ブログ記事をご覧ください。

あらゆるデータセットとデータタイプを手軽にインジェスト、インデックス、検索

Elastic 8.3よりWebクローラーがPDFのサポートを開始したほか、Confluence Cloud用のファーストパーティコネクターと、Workplace Search用カスタムコネクターの開発用フレームワークが新たに登場しました。

Elastic 7.11でWebクローラーが登場して以来、ユーザーからのお問い合わせが最も多かった機能の1つがPDFへのサポートでした。今回PDFのサポートを開始したことで、ユーザーは真に包括的なWebコンテンツの検索インデックスを作成することが可能となりました。Webサイト利用者は、PDFファイルに埋め込まれたコンテンツを含め、探している内容を簡単に、すばやく見つけることができます。また“あらゆるものをインジェスト”という理念を実現するべく、Elastic 8.3でカスタムコネクター開発用フレームワークをリリースしました。開発者はこのフレームワークを使って、あらゆるデータセット、あらゆるデータタイプ向けにフレキシブルなインジェストメカニズムを構築することができます。

Elastic 8.3リリースにおけるElasticエンタープライズサーチの進化について詳しくは、Elasticエンタープライズサーチ8.3ブログ記事をご覧ください。

成功をサポートする、Elastic StackとElastic Cloud

前回のリリースに続き、検索を活かすソリューションの基盤、Elastic StackとElastic Cloudの性能強化を実施しました。この強化は、すべてのユーザーに大きなメリットをもたらします。Elastic 8.3リリースの性能強化について特筆すべき点は、大幅な利便性の向上です。

現在、Elasticsearchをお使いの方に嬉しいお知らせです。(ご愛顧、まことにありがとうございます。)

シンプルなアーカイブとして使えるスナップショットが、Elastic 8.3より一般提供リリースへ移行しました。新しいElasticsearchクラスターを立ち上げたり、古いクラスターに再インデックスすることなく、以前のバージョンのElasticsearchで取得したスナップショットを直接検索することができるようになりました。Elasticsearchユーザーは、コンプライアンスやセキュリティ調査、履歴データの維持などの目的でアーカイブしたスナップショットのバックアップを一層手軽に、すばやく検索できます。またシンプルなアーカイブとして使えるスナップショットのGA移行に伴い、Elastic Cloudへの移行作業がかつてないほど簡単になりました。複雑な作業工程を経ることなくすべての既存データにアクセス可能となったことで、クラウド移行の最良のタイミングとなっています。

シンプルなアーカイブとして使えるスナップショットやElasticsearchの性能強化について詳しくは、Elasticsearch 8.3ブログ記事をご覧ください。

現在、Kibanaをお使いの方はご注目ください。(Elasticもヘビーユーザーです!)

Elastic 8.3より、Discover(ディスカバリ)で探索、トラブルシューティングを行う際に、自動の検索閾値アラートを作成できるようになりました。根本原因分析のワークフローなどの効率化に役立ちます。クエリに一致するドキュメントに基づいてトリガーを発する機能を設定し、通知の送信や、調査の迅速化のためのインシデント作成といったアクションと組み合わせることができます。

またElastic 8.3では、Kibana Lensの可視化データサブセットから直接異常検知ジョブを作成することが可能になりました。傾向やパターンの特定作業を手軽に自動化できます。さらに、設定しやすくユーザーフレンドリーなダッシュボードフィルターも登場しました。Elastic 8.3はユーザーの習熟度を問わず、インサイト特定までの時間短縮を強力に支援します。

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現在、Elastic Cloudをお使いの方はご覧ください。(本当におすすめです。)

Elastic 8.3より、クラスター横断検索(CCS)とクラスター横断レプリケーション(CCR)の両機能で、異なるElasticsearchクラスター(オンプレミス、クラウドを問わない)間のデータ一括検索、およびデータ複製のサポートを開始しました。つまりElastic 8.3以降、データの格納場所(オンプレミスか、パブリッククラウドか、Elastic Cloudか、など)に関わらず、複数の環境を横断して簡単にデータを検索、あるいは複製することが可能となっています。

またハードウェア構成のテンプレート移行機能が登場し、ユーザーはElastic Cloudのハードウェアプロフィールタイプを手軽に切り替えることができるようになりました。このテンプレート移行機能を使うと、Elasticデプロイのクラウドハードウェアインスタンスを、別のタイプのクラウドハードウェアインスタンスにダウンタイムなしで移行させることができます。

Elastic 8.3におけるトラブルシューティング機能の強化や、Elastic CloudがElasticのプロダクトとソリューションを利用する最善の方法となる理由について詳しくは、Elastic Platform 8.3ブログ記事をご覧ください。

千里の道も一歩から

この機会にElasticの導入や、さらなる活用をご検討ください。Elastic 8.3の新機能はすべて、Elasticが最新リリースを提供する唯一のマネージドサービス、Elastic Cloudで今すぐ使いはじめることができます。

まだ導入されていない方は、Elastic Cloudの14日間トライアルを利用してお試しください。マネージドサービスのメリットがピンと来なくても大丈夫です。セルフマネージド版のElastic Stackは、いつでも無料でダウンロードしてお使いいただけます。

本記事に記述されているあらゆる機能ないし性能のリリースおよびタイミングは、Elasticの単独裁量に委ねられます。現時点で提供されていないあらゆる機能ないし性能は、すみやかに提供されない可能性、または一切の提供が行われない可能性があります。